島根大学産学連携センター地域医学共同研究部門
島根大学が複数の共同研究により構築した連携モデル「看工農連携による認知症研究の体制構築・実践と境界領域の融合戦略」が第7回 モノづくり連携大賞・特別賞(主催:日刊工業新聞社,後援:文部科学省,経済産業省他)に選ばれました。表彰式・記念フォーラムは,12月6日(木)に如水会館で開催され,この連携に関わる3団体(島根大学.,奥出雲薔薇園(大田市),介護老人保健施設もくもく(出雲市))が受賞しました。表彰式には,中村守彦教授(産学連携センター地域医学共同研究部門),原祥子教授(医学部看護学科・地域看護),竹田裕子助教(同・基礎看護),福間厚代表取締役(奥出雲薔薇園)が出席しました。同賞は,モノづくり分野における産学官連携事例を表彰し,大学の研究成果を社会還元,即ち「知の実用化」を支援します。
この連携モデルの最大の特色は,認知症研究を展開するにあたり,現場に最も近い「看護」を核に据える点にあり,看工連携・看農連携・医工連携の相互融合を看護学中心に図りつつ,地域性を鑑みた産学連携を強力に推進する融合・連携です。例えば,入浴中に攻撃行動や興奮がみられ,ケア提供者が援助困難を感じている認知症高齢者を対象に,地元企業(奥出雲薔薇園)が品種改良を重ねて樹立した香り高き薔薇「さ姫」由来のローズ水を用いた芳香療法を実証しました。また,認知症ケアをサポートする自分史づくりのソフト開発も総合理工と看護学科との共同研究で進んでいます。これらの取り組みは,昨年度開催した,看護福祉領域に視点を置く「医療健康福祉講演会」が起点となっています。その後順調に看工連携・看農連携・医工連携による研究が展開し,その成果を来年1月26日(土)に「医療・健康福祉領域における研究成果報告・講演会」として地域社会へ広く公開します。
古事記に記載されている「看護の神」が祀られる出雲大社(天前社)のお膝元で,全国に先駆けての看護学を中心とした連携モデルが着目されました。尚,薔薇「さ姫」は国引き神話に登場する佐毘賣山神社に由来します。
●研究成果報告会・講演会のご案内はこちら。(PDF)
左から中村教授,原教授,竹田助教,福間社長
神話の国・出雲発 ― 看工農連携
Collaboration Center Shimane University
島根大学が「第7回 モノづくり連携大賞・特別賞」を受賞しました!