3月27日に出雲科学館において,『出雲クリエイティブ チャレンジ(クリチャレ)』を開催
しました。
島根大学は出雲市と連携し,平成26年度から出雲圏域の企業を中心に「やさしい医工連携」を
推進しています。この取り組みを介して,世界初の医療機器が多数実用化され,実際の医療現場
で活用されるなどの成果を着実にあげています。
出雲クリチャレは,「やさしい医工連携」で開発した医療機器や開発者のノウハウを活用して,
高校生および高校の先生に対して,ものづくり・発明の楽しさと,人と人とのつながりがもたらす
可能性を感じていただくために企画しました。高校生と教諭11名,産学官の関係者9名が参加しま
した。
このセミナーでは,「やさしい医工連携」を題材にして発明の基本を学び,開発した医療機器を
実体験したのち,新しい価値を創造する力の基礎となるグループワーク(アイデアソン)を実施し
ました。
特筆すべきは,進学や就職といった生徒の進路にかかわらず,出雲市内の3つの高校(出雲高校,
大社高校,出雲西高校)から生徒が参加して,各グループで他高の生徒同士がアイデアを出し合い
ました。この普段と異なる環境こそ,多様な他者の考えや立場を理解する力,自ら課題に挑戦して
いく力を養う大きな契機になると期待されます。
参加した各高校の生徒は,「普段はあまりしゃべらないけれど,自由に発言できて楽しかった」
「とても楽しく,自分の成長を感じられた」「とても有意義な時間でした。また参加したい」など
と感想を述べました。
医療機器の開発に携わった企業(Doライト株式会社)からの参加もあった本セミナーは,全国でも
例のない『高大産官連携』による取り組みです。今後も出雲市と協同で本事業を拡大していきます。