内科学(腎臓内科学)
研究テーマ
- 腎臓老化・個体老化の分子機構とNAD代謝
- 脂肪-腎連関と慢性腎臓病・代謝異常
- 腎機能低下の可視化(eGFR slope/Long term eGFR plot)とCKD進行予測
- 百寿者研究による健康長寿の機序解明
- 島根県における腎代替療法・保存的腎臓療法と地域腎臓病診療の最適化
内容
当講座は、超高齢社会が進む島根県の地域特性を生かし、「健康長寿島根」の実現を目指して、慢性腎臓病(CKD)と加齢を中心とした基礎・臨床・地域医療研究を推進しています。
基礎研究では、老化・寿命制御に重要なNAD代謝やミトコンドリア機能に着目し、遺伝子改変動物や分子生物学的手法を用いて、腎臓老化および全身の代謝異常の機序を解析しています。また、脂肪細胞が腎機能や代謝機能に及ぼす影響を検討し、脂肪-腎連関の解明と新規治療標的の探索に取り組んでいます。
臨床研究では、電子カルテ上で長期の腎機能推移を可視化するLong term eGFR plot(LTEP)を活用し、eGFR低下速度に基づくCKD進行・予後予測と、患者のCKDリテラシー向上や行動変容への効果を検証しています。さらに、島根県の百寿者を対象に、生活習慣、遺伝的背景、代謝物、腸内細菌叢などを多面的に解析し、健康長寿を支える要因の解明を目指しています。
地域医療研究として、県内医療機関と連携し、血液透析、腹膜透析、腎移植などの腎代替療法と保存的腎臓療法の実態を調査しています。得られた成果をCKDの早期発見・進行予防、患者中心の治療選択、地域医療格差の是正に還元し、島根県から健康長寿につながる新たな腎臓病診療モデルを発信します。